大判例

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東京高等裁判所 昭和30年(ネ)2265号 判決

控訴人は、原審において、「被控訴人山岸権一及び同林義則が、それぞれ控訴人の酒、醤油の販売代金を、その販売先から受領しながら、擅にこれを費消横領し、控訴人に対し損害賠償債務を負担するところ、右被控訴人等と控訴人との間に、それぞれ右損害金を目的とする準消費貸借契約が成立し、被控訴人山岸ハナ及び同林義則と控訴人との間に、被控訴人山岸権一の右準消費貸借上の債務につき、被控訴人林はる子及び同山岸権一との間に、被控訴人林義則の右準消費貸借上の債務につき、それぞれ保証契約が成立したので、控訴人が被控訴人等に対し右準消費貸借契約又は保証契約上の債権を有すること」を、請求の原因として、被控訴人山岸権一に対し二一六万五、四二九円、被控訴人山岸ハナに対し九一万三、九八〇円、被控訴人林義則に対し一五八万八、九一九円、被控訴人林はる子に対し三三万七、四六九円の外、いずれも右各金員に対する昭和二九年七月一四日から支払済にいたるまで年五分の割合による遅延損害金の支払を請求したが、(以上を旧訴という)、当審にいたつて、右請求の原因をすべて撤回し、新らたに、「被控訴人山岸権一及び同林義則が訴外株式会社三正商店に対し、それぞれ酒の買受代金債務を負担し、また醤油の委託販売先の訴外会社に対する代金債務を引受けたところ、右訴被控訴人等と訴外会社及び控訴人との間に、それぞれ右酒の買受代金債務及び醤油の委託販売代金引受債務につき、新債権者を控訴人とする債権者の交替による更改契約が成立し、被控訴人山岸ハナ及び同林義則と控訴人との間に、被控訴人山岸権一の右更改契約上の債務につき、被控訴人林はる子及び同山岸権一と控訴人との間に、被控訴人林義則の右更改契約上の債務につき、それぞれ保証契約が成立したので、控訴人が被控訴人等に対し右更改契約又は保証契約上の債権を有すること」を、第一次の請求の原因とし、なお、「被控訴人山岸権一及び同林義則と訴外会社との間に、それぞれ前記酒の買受代金及び醤油の委託販売代金を目的とする準消費貸借契約が成立し、被控訴人山岸ハナ及び同林義則と訴外会社との間に、被控訴人山岸権一の右準消費貸借上の債務につき、被控訴人林はる子及び同山岸権一と訴外会社との間に、被控訴人林義則の右準消費貸借上の債務につき、それぞれ保証契約が成立したところ、控訴人が訴外会社から、同会社の被控訴人等に対する右準消費貸借契約又は保証契約上の債権を譲り受けたこと」を、第二次の請求の原因として、被控訴人等に対し、いずれも旧訴におけると同額の各金員及びこれに対する昭和三一年一月二二日から支払済にいたるまで年五分の割合による遅延損害金の支払を請求するにいたつた。(以上を新訴という)。

しかし、このような請求の原因の変更は、旧訴と新訴における請求権発生の基本たる事実関係が全く異つて、請求の基礎に変更があるから、許されないものといわなければならない。

(角村 菊池 吉田豊)

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